北竜町フィールドワーク続報
本年度のフィールドワークの続報です。10月4日から7日にかけて北竜町において本調査を実施したフィールドワークは、現在、報告書作成のための作業が佳境に入っています。受講生たちは毎週原稿の執筆作業に追われているところです。さて、それとは別に、お知らせしておきたいのは、調査実施後に開催された講演会とシンポジウムについてです。
さる10月22日に本学会場において、「北海道の地域社会再生と活性化に関するシンポジウム」を開催しました。「『地域社会再生』とは何かについて考える」をテーマとしたこのシンポジウムでは、スコットランド高地?島嶼部開発公社(HIE)のクリス?ヒギンズ先生の基調講演にはじまり、北海道内の地域づくりに関する3つのとりくみが報告されました。ヒギンズ先生のお話は、地理的条件に恵まれないスコットランドの高地および島嶼部という周辺地域における地域再生のあり方が紹介され、そこではまちづくりの担い手をいかに育成していくかということがひとつのポイントであるとの見解が示されました。こうした先進的な実例は、同じように周辺化された北海道の地域づくりにもおそらくあてはまる点が数多くあるのだと思います。
さて、この基調講演をふまえて、3つの報告からなるシンポジウムとなったわけですが、そのうちのひとつがわたしたちの調査にもとづく北竜町のまちづくりについての報告でした。当日は、北竜町からも関係者の方々が駆けつけてくださり、貴重な意見交換の場となりました。わたしたちの報告は、担当教員の一人である木戸と学生の代表である畠山千広さん(人間科学科3年)が担当し、それ以外の学生さんたちも会場設営や、資料の準備、質疑応答時のマイク係といった役割を分担して、なかなかよいシンポジウムとなったのではないかと思います。
調査にいってすぐにシンポジウムの準備にとりかかってというタイトなスケジュールでしたが、下調べをして、現地に赴き、アポイントをとりながら聞き取り調査を実施し、その結果をふまえて、発表を行うという社会調査の一連のプロセスを体験的に学ぶことができたのではないかと思います。写真は、シンポジウム終了後の懇親会での記念撮影。あとは報告書の完成目指して、あと一歩がんばってほしいところです。
このシンポジウムの様子は、当日北竜町から参加された「地域おこし協力隊」の寺内さんご夫妻がご自身のブログにおいても紹介してくださいました。よろしければあわせてご覧ください。